法律が優先
よく会社の方は、就業規則を理由に従業員の請求を拒んだりしますが、法律で定められている内容は、就業規則で定められている内容より優先されます。
例えば、パートやアルバイトの方の社会保険の加入問題です。会社の方から「うちではパート(アルバイト)は就業規則で社会保険に入れないことになっているから」と言われている方は居ると思いますが、「パートやアルバイトは社会保険に加入できない」という就業規則よりも、「条件を満たしていれば社会保険に加入をさせなければならない」という厚生年金保険法、健康保険法の方が優先されるということです。ただ、本当に「パートやアルバイトは社会保険に加入できない」という就業規則があったら、それはそれで問題ですが。
もし辞めるのなら
正直に言って、これからも働き続けようとしている職場の上司に対して、「法律だから」と自分の権利を請求するのはなかなか難しいと思います。ただ、「辞めることにした」という人は、過去の分を請求してみる価値はあると思います。雇用保険、社会保険そして年次有給休暇の三つが一般的ではないでしょうか。
また、雇用保険はハローワーク、社会保険は年金事務所にそれぞれ行って、「確認請求」をする方法もあります。もちろん雇用保険、社会保険には加入条件、年次有給休暇には取得条件がありますので、それぞれの条件を満たしていることが必要です。
ちなみに学生でも年次有給休暇をもらう権利はあります。
私が経験した「労働審判」
労働審判を「やろう」と決意するまでに時間がかかり、また、「やろう」と決意をしてから申立書を完成させるまでにはものすごく時間がかかりました。
申立書を提出してから労働審判の第一回目が始まるまでは「やらなければよかった」と思ったことがあるのも事実です。その理由は「不安」です。労働審判がどのように行われるのかはほとんど分かりませんでしたし、それについて相談をする相手も居なかったからです。
しかし、労働審判が終わったときは「やってよかった」と本当に思いました。私の要求はほとんど認められませんでしたが、裁判官によって下された審判(裁判で例えると判決)のため、「これが世間の評価なんだ」と自分を納得させることが出来ました。
ちなみに相手(会社の人)の態度ですが、労働審判が始まる前の私に対する態度はとても強気だったのに、労働審判が始まってからの裁判官の前では全くの別人で、物分かりの良い人なっていました。裁判官の「存在」というのは、やはり凄いですね。
最後に
パートやアルバイトの方で社会保険に入りたいけど会社の方に直接言えない、学生さんでバイトを辞めたいけど辞めさせてくれない、労働審判の事を教えてほしい、など、労働問題で何かお困りの事がありましたらお気軽にご相談下さい。場合によっては、私が会社の方と直接お話をさせていただきます。
学生さんで相談費用を支払うのが難しいという方は、とりえず「お問合せフォーム」から状況を送ってみて下さい。場合によっては、バイト先に年次有給休暇分の賃金を請求することで、そこから費用が賄えるかもしれません。
有料対面相談
料金 | 30分 5,000円(延長料金 10分ごとに1,000円)(学割あり、料金は税別です) (出張相談が原則になりますので、その他に交通費が掛かります) |
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場所 | お客様のご都合の良い駅近くの喫茶店等(相談可) |
時間 | 午後1時以降(午後6時以降及び土曜、日曜、祝日も相談可) |